2025.12.10 / Topics
地域材を使った建築で、森を未来につなぐ
地域の森林資源と建築の関係
日本の森林は約4割が人工林。
戦後に大量に植林されたスギ・ヒノキを中心に、伐期を迎えた森林が全国に広がっています。
しかし
・担い手不足
・木材価格の低迷
・所有者不明森林の増加
などにより、適切に手入れできない森も多く存在します。
そこで重要になるのが、「地域材を適材適所で使い、森林循環を回す」 という視点です。
建築で地域材が選ばれると、その地域の林業が活性化し、また次の植林へとつながる一助となります。
建築は森林が循環するサイクルの中に確かに存在しています。
地産地消建築の成功事例(全国の傾向)
全国では、地域材を活用した木質化の取り組みが確実に増えています。
実際に
・佐賀県の教育施設では、床材に佐賀県産材を使った木質化
・秋田県の公共施設では、秋田杉を使用した什器の導入
・福岡県の商業施設では、認証材を採用し木質化+αの価値の表現に挑戦
といった事例が各地で報告されています。
これらの事例に共通するのは、「地域材を使うこと自体が、建築デザインの価値につながっている」という点です。
単に“木を使う”のではなく、その土地のストーリーを持った素材を空間に取り入れることが、建築家・デザイナーのひとつの大きなテーマになりつつあります。
突板としての地域材活用の可能性
地域材を板材として活用することは木材の使用量が多く、内装の木質化において一番理想的な方法です。
しかし、板材の木目は板目に限定されがちで、表現が1通りに限定されてしまう可能性があります。
また、不燃処理を行うと白華現象が起こりやすくなることも懸念事項の一つです。
そこでご提案するのが次世代の突板SKINWOOD®です。

SKINWOOD®にするメリット
・柾目を大空間で表現できるので上品な空間にも仕上げることができる
・白華現象がない不燃認定品
・反りや割れが少なく、施工が安定
・木目の均一性を限りなく実現しているので、再現性も高い
つまり、地域材をデザイン素材として広く使える形に再構築できる。
これがSKINWOOD®の大きな強みです。
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森林循環を支える建築士やデザイナーの役割
建築家が「どの木材を選ぶか」は、地域の森林管理に直接影響を与えています。
とくに
・FSC認証材など、適切な管理がされた森林から伐採された材料の指定
・地域材の積極的な採用
・林業者や産地の背景を、付加価値としてとらえた素材提案
といった選択は、建築に社会的な意味と持続可能性の視点を与える 役割を果たします。
建築家の素材選定は、単なる仕様決定ではなく、森の未来を形づくる重要なアクションです。
まとめ
地域材を使うということは、単に「地元の木を使う」だけではありません。
それは
・森林循環を支えること
・地域経済に活力をもたらすこと
・建築に独自のストーリーを与えること
・持続可能な社会づくりに貢献すること
につながります。
地域材SKINWOOD®は、その土地の森の息づかいを空間に宿し、未来へとつなぐ素材です。
あなたの次のプロジェクトに、ぜひ「地域材 × SKINWOOD®」という発想を加えてみませんか?