2025.12.06 / Topics
森林保全と美しい空間デザインを両立する素材
森林保全の視点から見た木材利用
「木を使う=森を減らす」と考えられがちですが
日本では適切に木を使うことこそが、森を守ることにつながります。
日本の人工林は、戦後に植えられたスギやヒノキが伐採適齢期を迎えています。
しかし、利用が進まず森林更新が滞り、様々な悪影響を及ぼしています。
“使って循環させる”ことが私たちが考える森林保全です。
建築素材として木材を選ぶという行為は、「森を守る仕組みの一部に参加する」という意識的な選択でもあります。
美観と環境性能を兼ね備えた次世代の突板SKINWOOD®
突板(つきいた)は、木材を薄くスライスして基材に貼り合わせる素材です。
その中でも次世代の突板SKINWOOD®は、木の美しい表情を保ちながら、資源を効率的に使えるエコ素材です。
環境面での利点
・小径木でも使える
・FSC認証材や地域材を選べば、森林保全に直結
デザイン面での魅力
・木目の美しさを均一に表現できる
・無垢材では難しい大面積の展開が可能
このようにSKINWOOD®は、環境性能と美観を両立する理想的な建材です。
建築空間でのデザイン実例
SKINWOOD®の魅力は、用途の広さにあります。
たとえば
・京都の公共施設では、北山杉を使用することで地元の特色を建築空間で表現。
・オフィスロビーでは、FSC認証材を使用することで企業の環境問題に対する姿勢を主張。
これらのデザインは単なる装飾ではなく、「自然とのつながり」を感じさせる空間づくりの一部として機能します。
エコ建築への貢献事例
近年、環境配慮型の建築物(LEEDなど)では、木材や自然素材の使用が評価対象になっています。
実際に、福岡のカフェ施設では、FSC認証材を内装と外装に多く使用しLEED認証取得を達成しました。
SKINWOOD®を使うことは、見た目の美しさだけでなく、環境認証取得や企業ブランディングにも貢献します。
まとめ
日本においては、木を使うことは、森を壊すことではありません。
正しく使うことで、森や木を使って経済を回している人の生活が守られ、森林を持続的に整備できます。
使うことで次の世代のための植林が可能になります。
SKINWOOD®という素材は、その循環の中で建築家が“森をデザインする”ための架け橋です。
美しい木目の奥にあるのは、森の息づかいと、持続可能な未来への想い。
これからの建築は、「デザイン性 × 環境性 × 物語性」この3つを兼ね備えた素材選びが求められます。
SKINWOOD®は、まさにその答えのひとつです。