2026.01.23 / Topics
デザイナーや建築士に知ってほしい突板のあれこれ
内装デザインや建築設計において、木目を取り入れるかどうかは、空間の印象を大きく左右します。
温かみや親しみやすさを演出したい場面では、木質表現を取り入れることが多いのではないでしょうか。
現在、木目表現に使われる素材にはさまざまな選択肢があります。
コストや施工性を重視した仕上げから、素材感を重視したものまで、用途や条件によって使い分けられているのが実情です。
そうした中で、本物の木材を使用しながらも材料として安定している素材として用いられているのが、突板(つきいた)です。
突板は、無垢材に比べて寸法の狂いや割れが生じにくい特性を持っています。
一方で、「無垢材との違いが分かりづらい」「どのような場面で選択すべき素材なのか判断が難しい」といった声があるのも事実です。
本記事では、デザイナーや設計士が押さえておきたい突板の基本情報や特性を整理しながら、設計・提案時に役立つ視点をご紹介します。
突板とは?無垢材・化粧シートとの違い
突板とは、木材を薄くスライスして、合板やMDFなどの基材に貼り合わせた素材です。
見た目は無垢材に近い一方で、複合材料に分類されます。
<無垢材との違い>
・無垢材:一本の木から切り出した単一素材
・突板:天然木+基材の複合構造
無垢材は、木材を厚みのある状態で使用するため、調湿性や素材感に優れるという魅力があります。
一方で、環境条件による反りや割れが発生する場合もあります。
その点、突板は基材と組み合わせることで寸法安定性を高めることができ、意匠性を保ちながら、設計・施工上のリスクを抑えやすい素材と言えます。
<化粧シートとの違い>
・化粧シート:塩ビ(PVC)や樹脂フィルムに木目等を印刷したもの
・突板:本物の木材を使用
化粧シートは均一性・再現性・耐久性・防水性に優れ、コストやメンテナンス性を重視する場面で広く使われています。
化粧シートが「機能としての木目」だとすれば、突板は「建築として扱える天然木」と言えます。
施工面・環境面での利点
突板の最大の魅力は、設計条件への対応力の高さです。
<施工面>
・反りや割れがほとんど発生しない
・曲面や造作部材にも対応しやすい
・建具・家具・壁面など用途の幅が広い
<環境面>
・天然の木材を使用するため、石油系の素材に比べると製造時のCO2排出量が少ない
使用上の注意点と提案時のポイント
万能に見える突板ですが、設計・提案時には注意すべき点もあります。
<使用上の注意点>
・タッチアップできないような深いキズは、パネルごと交換になる
・天然木のため紫外線を含む光に長期間あてられると黄変する
・外部では使用できない
<提案時のポイント>
・経年変化を含めた素材説明を行う
・使用部位(触れる場所/触れない場所)を整理する
事例で見るデザイン活用法
突板は、以下のような場面で特に力を発揮します。
・オフィスや商業施設の壁面仕上げ
・造作家具・什器
・天井材やルーバー
・森林認証材や地域材を活かした内装表現

特に次世代の突板SKINWOOD®は、14㎝程度の建築用材として使用できない木材を活用して均一性の高い木目をご提供できるので空間を洗練されたイメージに仕上げることが得意です。
また、地域材やFSC認証材のデザインの幅を広げることができるのがSKINWOOD®です。
地域材や森林認証材として実績があるのは、佐賀県・福岡県・大分県・宮崎県・鹿児島県・熊本県・京都府・東京都です。
現在エリア拡大に努めています。
まとめ
突板は
・天然木の意匠性
・建築に求められる製品の安定性
・安定した供給の実現
これらをバランスよく成立させる建材です。
突板だからこそ成立するデザインがあります。
素材の特性を正しく知ることは、デザインの自由度を広げ、提案の説得力を高めます。
これからの建築設計において、突板は“知っているかどうか”で差がつく素材の一つです。