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2026.02.09 / Topics

屋久島地杉の魅力を建築へ|デザインの自由度を広げる突板の可能性

地域のアイデンティティを宿した建築素材として、今、改めて注目したいのが鹿児島県の屋久島地杉です。屋久島の力強い大地が育んだその木目は、他の地域の杉にはない生命力に溢れています。

しかし、意匠性の高さの一方で、設計実務において杉の無垢材を大面積で採用するには、木材がもつ自然素材特有の性質や意匠的な課題がハードルとなることも事実です。

今回は、屋久島地杉の個性を活かしつつ、現代建築のシビアな要求に応えるための次世代の突板(つきいた)SKINWOOD®という選択肢についてご紹介します。


屋久島地杉とは

屋久島地杉(じすぎ)は、太古から生き続ける「屋久杉」の遺伝子を受け継いだスギの一種です。

屋久島のスギには、大きく分けて「屋久杉」「小杉」「地杉」の三種類があります。樹齢千年以上のものが 「屋久杉」、 千年未満のものが 「小杉」、 そして百年未満のものが「地杉」と呼ばれます。

地杉は、屋久島特有の気候の影響を受けて育つため、野性的で力強い木目を持っており、空間に圧倒的な生命力を与えてくれる素材です。

また、世界遺産としての屋久杉を守り、人々の生活を豊かにするために活用が望まれています。


無垢材の懸念点「反り・割れ」をどう克服するか

無垢材を内装に活用する際、最も悩ましいのが竣工後の環境変化によって生じる木材の挙動です。

たとえば
反り:空調による乾燥の影響で、壁面パネルが浮き上がってしまう
割れ:湿度変化に耐えきれず、目立つ位置にクラックが入ってしまう

といった現象は、決して珍しいものではありません。

木材を十分に乾燥させることで、こうしたリスクを抑えることは可能ですが、完全にゼロにすることはできません
特に、内装に高級感や精度の高い仕上がりが求められる空間では、無垢材をそのまま使用すること自体が、設計上のリスクになり得ます。

こうした課題に対する現実的な解決策のひとつが、無垢材を薄くスライスし、安定した基材に貼り合わせる「突板」という加工技術です。
突板は、天然木ならではの表情を保ちながら、工業製品としての寸法安定性を付与することができるため、建築において非常に合理的な選択肢と言えます。

さらに、次世代突板SKINWOOD®は屋久島地杉のような野性味のある力強い木目を持つ素材であっても、可能な限り均一性を保った提案が可能です。
これにより、木目の個体差によって生じがちな、設計・デザイン段階のイメージと、施工後の完成イメージとの乖離を最小限に抑えることができます。


デザインの自由度を広げるSKINWOOD®3つのポテンシャル

1. 木目の均一性と再現性

多くの人が使用する公共施設や、高級感を必要とするホテルなどでは板目よりも柾目の木目が好まれます。SKINWOOD®は、柾目の木目を木材の良さも活かしながらも工業製品化している技術です。できる限りの均一性や再現性をご提供できます。

2. メンテナンスの負荷を減らした不燃大臣認定製品

木材を不燃が必要とされる内装へ使用する場合は、薬剤を注入して不燃加工をする方法もありますが、白華現象が起きやすくメンテナンスが必要です。しかし、SKINWOOD®は薬剤を注入しない方法で不燃大臣認定を取得しているため白華現象が起きません。

3. 地域材のハードルを下げる

「地域材を使いたいが、安定供給への懸念やデザインの幅が狭くなる」という課題へ対処できます。SKINWOOD®は未活用材を使用しながらも安定供給が可能で、葉節や木材の色味など、特定の地域らしさも表現できます。


まとめ

私たちは、鹿児島地杉という素晴らしい素材を、もっと自由に、もっと安心して建築に取り入れてほしいと考えています。

地域の林産業を守ることが、世界遺産の屋久杉を守ることにつながります。

そのためにも、様々な場所で活用が望まれているのが屋久島地杉です。


サンプル・技術相談のご案内

「地杉の質感を確かめたい」「最小ロットなどを聞きたい」という設計者の方やデザイナー様へ。まだ事例の少ない新しい試みだからこそ、私たちはパートナーとして共に考えさせていただきます。ぜひ、お気軽にお声がけください。

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